- 3 :名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 20:36:52 ID:QyzMUCBJ
- 伊右衛門夫婦は確かにいいな
美男美女だししっとりとした雰囲気がまたいい
誰か書いてくれ~
- 6 :名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 19:04:18 ID:bZ6e7qDP
- 伊右衛門で書いてみたんですが、途中書いてくれる神プリーズ。
エロは難しいんで書けない。素人なので…
しとしとと降り始めた雨の音を聞いて、慌てて火を弱めた。
洗濯物を仕舞っていないことに気付いたのだ。
バタバタと居間を通り抜け、部屋一つ向こう側にある縁側へと急いだ。
薄暗い光に映し出され、黒い影が洗濯物を取り込んでいてくれた。
「伊右衛門はん…」
嬉しくなって、横に並ぶ。そこでやっと気付いたのか、
伊右衛門は彼女の方を見た。
「大変やな」
「ええ…」
二人で取り込んだ洗濯物はあまり濡れずに済んだ。
伊右衛門からも預かった洗濯物を畳の上に置くと、
その横に座り一つ一つ丁寧に畳み始める。
何故か伊右衛門は、じっとその姿を見つめていた。
「どうしたんです?」
京都特有の訛りで、照れた様に聞いた。
「綺麗やなあ、思って」と伊右衛門は独り言の様な返事をする。
彼女は嬉しそうにすると、畳んでいたものを置いて伊右衛門の横にすっと座った。そして、肩に頭をもたれる。伊右衛門は照れているのか、
前を濡らす雨をずっと見ていた。
「伊右衛門はん、今日何かへんやわ」
悪戯っぽく微笑むと、彼の腕に抱きついた。顔はとても嬉しそうに輝いている。
「そうか?」
「ええ」
彼女が返事をすれば、伊右衛門は納得した様に言葉を繰り返した。
そこで、暖かな沈黙が訪れる。沈黙と言えど、二人はそれを分かち合い、
理解しあっている。
「…」
黙ったままであった伊右衛門が、急に言った。
「鍋は大丈夫やろか」
「…あっ。伊右衛門はん、ちょっと待ってはってね。」
伊右衛門との暖かい時間に、家事のこと等すっかり忘れていた彼女は、
今度はトタトタと来た道を戻って行った。 - 10 :6:2006/10/29(日) 16:42:25 ID:Cdf8j2Me
- 昼食も終わり、雨音が強くなってきていた。
まるで土を削ろうとする様に、大きな雨粒は地に体当たりを続ける。
二人はゆっくりと、伊右衛門の入れた緑茶で食後のお茶を楽しんでいた。
「やっぱり、美味しいわあ。伊右衛門はんのお茶は」
穏やかな表情の妻を、伊右衛門は表情の掴めない顔で見る。
彼女は綺麗な顔に少々疑問の色を浮かべつつ、お茶を一口飲んだ。
「なあ、」
突然のことに驚いて、お茶が肺に入りそうになった。
なんとかそれを胃に流し込むと、伊右衛門の方を見た。
「大丈夫か?」
「ええ…。それより、どうしなはったんです?伊右衛門はんから話し掛けるなんて…」
「いつも済まないなあ、思て。」
またまた突然のことに、今度は笑みを洩らした。
「いいんです。好きで着いてきてはるんよ」
伊右衛門は珍しく少し考える素振りをして、言う。
「いや、少し我が儘を言ってもええんや」
伊右衛門の心遣いに、胸が暖かくなる。 彼女は考えてみた。
一つだけ、今までどうしても言えなかったことがあるのだ。
彼には迷惑かも知れない。そう思って、ずっと胸に秘めて来たことだ。
「…一つだけ、ええ?」
すこし俯いて、恐る恐る聞いた。伊右衛門は静かに頷く。
「じゃあ、」とそこで一拍置いてから、決意した様に、それでも弱々しい声で言った。
「伊右衛門はん……だ、抱いてくだはりません?」
京都弁が、語尾が震えた。
伊右衛門のいつもの感情の読み取れない顔から、少々の困惑が読み取れた。
「伊右衛門はん…」
思わず、確かめそうになって口を鉗んだ。幾ら言ってしまったとは言え、
そんなことはしたく無いと思ったからだろう。 伊右衛門は少し悩むと、
静かに口を開いた。
「おいで」
胡座を掻いた伊右衛門は、両膝に手の平を置くと、もう一度言った。
「おいで」
続きを書いてみましたが…。
エロの方は苦手なので、どうなるか分りませんが、自分で書いてみます。
こんなんでいいのやら… - 11 :名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 18:06:09 ID:74ywPvvd
- ええ空気どすなぁ
- 12 :6:2006/10/30(月) 22:24:05 ID:m8s6YvBR
- ゆっくりと近づき、勇気を振り絞って伊右衛門の首に腕を回す。
緊張からか、その腕は小さく震えていた。
伊右衛門はくいと妻の腰を引き寄せると、頭にも手を置いて優しく抱き締めた。
「そんな緊張せんでもええんや」
軽い口付けが、額に落とされた。
彼女はほわりと赤く染まり、伊右衛門の着物の裾を強く掴んだ。
それを合図とするかの 様に、伊右衛門は、今度は熱い口付けを唇にと落とす。
驚きで一瞬目を丸くした妻は、ゆっくりとその目を閉じた。
「んっ」
強く求める彼の唇に、妻は熱い息を洩らす。
空気を吸おうと口を開いた瞬間、伊右衛門の下が忍び込んで来た。
辛うじて息は出来たものの、
今度は伊右衛門の暖かな舌の愛撫によって息苦しくなって来た。
彼女は次第に強く興奮して来たのか、赤い顔で、
目を瞑り一心不乱に口付けをする夫の顔 を盗み見ていた。
それは、彼女に歓びを与え、涙まで与えた。
「…どうしたんや?」
頬を包む自分の手に小さな水滴が当たった為に、伊右衛門は一旦彼女を離した。
心配の色 が伺える目付きで、妻の瞳を覗き込む様にし、優しく問いかける。
彼女は涙目のまま微笑んでみせて、そして言った。
「ほんまに幸せやなあ、思はって…」
一旦、言葉を切ると一瞬の隙を狙って伊右衛門の唇を奪った。
彼女はいたずらっ子の笑 みを浮かべて、囁く様に言った。
実際はあまり大きな声で言えなかっただけかも知れないが。
「ねえ、伊右衛門はん。続けて下さい」
「…」
伊右衛門は何も答えずに、彼女の首筋に己の唇を移動した。
すうっと軽くなぞれば、彼女が少しずつ息を荒くする。
なんとも言えぬ歓びを感じながら、首筋を少しずつ移動した。
その間、手は着物の帯を外しに掛かっている。
「あ…伊右衛門はん…」
帯を外され、胸元をはだけさせられた彼女はぎゅっと手を握りしめると恥ずかしそうに伊右衛門に訴えた。しかし、伊右衛門は聞いて居ないのか、返事をしない。
「んん…」
乳房を揉みしだかれ、妻の顔は少しずつ快楽に歪んだ。その天辺に付く、
突起を愛撫すれ ば、尚更表情を変える。
伊右衛門は新しい玩具に熱中する子供の様に、妻の変化に歓びを感じ、
また自分も感じて いた。
「好きや…」
気付けば、伊右衛門はそう妻に囁いていた。 - 14 :6:2006/10/30(月) 23:01:32 ID:m8s6YvBR
- 「うん…」
妻は照れた様にそう返した。
伊右衛門は照れ隠しをする様に、突然彼女の秘部に触れた。驚きで、
思わず彼女は伊右衛門にしがみつく。
「伊…右衛門、はん…!突然なんて…」
言葉を言い切る前に、自分の声で遮ってしまった。
伊右衛門が表面を指の腹で擦り出したのだ。
「や…あんっ!伊右衛門はっ…」
生理的に出た妻の言葉に、伊右衛門の動きは止まった。
「嫌なん?」
そう訪ねる彼は特別意地悪な顔をしている訳でもなく、寧ろ不安げな表情である。
得に意識もしていなかった彼女は慌てて首を振った。今は何より、
夫と繋がりたいと思っていたからだろう。
伊右衛門は「そうか」と独り呟くとまた手を動かした。空いている左手で、
乳房も一気に愛撫する。
これまで経験のナイ妻は急激な快感に眉を寄せ、必死に耐えようとした。
「ふあっ…!んあっああっ!!」
しかし、どんどんと快楽の方へ思考が引張られてしまう。
また伊右衛門の方も、乱れる妻と口から洩れ出す気持ちよさげな声に、
段々と自身が頭を 上げ始めていた。着流す程度の着物では、自身と着物が、
丁度膝の上に乗る妻の動きに合わせ、擦られて行く。
「…っく」と苦しそうな声を洩らした。
伊右衛門は、我慢出来無さそうに妻を立たせると、着物の下の部分を捲り、
出て来た秘部にいきなりかぶりついた…かの様に見えた。
「あっっ!!や、そこは汚っ」
「…」
甘すっぱい様な塩っぱいの様な妻の味を堪能する伊右衛門は、
彼女の言葉には反応を見せず、その部分に夢中になっていた。
知らず知らずの内に、もっと、もっとと欲して奥にまで舌を入れていた。
「あああッ!!!あ…あはあ、んああっ!」
彼女の方はもう、ギリギリの線である。足も、これ以上立っていられるか分らない。
ふと、伊右衛門はソコから顔を離すと突然自分の帯を解き始めた。
薄らと目を開けた妻は、荒い息をしながらもモノ欲しそうに彼の顔を見ている。
「ええか…?」
彼女はこくこくと頷く。
それでも慎重に、伊右衛門は念を押すと、ゆっくりと腰を進めた。 - 16 :6:2006/10/31(火) 21:26:51 ID:ehEHFOv0
- 伊右衛門のいきり立った太い自身を、彼女のソコは押し返そうと蠢いていた。
彼女を座らせる様にして挿入しようとするものの、上手く入らない。
「くっは…」と伊右衛門は熱い息を吐いた。
伊右衛門のソレは、既に擦れるだけでも感じる程に、敏感である。
こんなことをしている間に出してしまいかねない。
伊右衛門は何故かそれを内心嫌悪した。
自分勝手であるかも知れないが、彼女の中に出したい。そう思ったのだ。
「済まない」
「あン…伊右衛門はん…?」
急に妻の頭を抱えた伊右衛門は、妻の反応にろくな反応も見せず、
頭を手で押す様に抑えて、無理矢理挿入し始めた。
「あっ!?あ゛あああぁぁ!!!」
辛そうに眉を寄せ、悩ましげに着物の袖を掴む妻に、伊右衛門は更に欲情した。
しかし、その表情は明らかに痛いと表現しているものである。
ゆっくりと動きを止め、 優しく後頭部を撫でた。
「大丈夫か…?」
「…つ、続けてくだっ、は…い」
入っているだけで痛いのだろうか。彼女は息を荒くしながら、そう告げると、
強く抱きついた。
伊右衛門はもう一度優しく頭を撫でると、そのまま自身を押し込んだ。
「んあっああああ!!」
身体と口が悲鳴を上げる。ぎゅっと手を握りしめ、その痛みに耐えた。
長い様な短い様な。 伊右衛門はいつの間にか動きを止めていた。
「痛…いか?」
伊右衛門も息が荒い。妻は自分で感じてくれているのかと嬉しくなり、
思わず微笑んだ。 まだ、その顔は痛みに歪んでいたが。
「あ…伊右衛門は、痛いけど続、けてくだはります?伊右衛門はんと一つになりたいどす…」
その言葉を聞くと、伊右衛門は微笑んだ一少なくとも彼女にはそう見えた一。
そしてそっと口付けをし、そのままゆっくりと動きだした。 - 17 :6:2006/10/31(火) 21:31:00 ID:ehEHFOv0
- 「はぁっ…んあぁ、」
そんな喘ぎを聞き続けてどのくらいたっただろうか。
伊右衛門の自身はそろそろ快感で感覚が無くなりかけて来ていた。
妻の方も、随分と快楽へ呑まれて行った様だ。
二人の息は荒く、もう何も言葉を口にしていない。
まるでお互いの身体を貪り合うだけに生まれた獣の様に、
その行為を止めようとはしなかった。
「あっ…ふぁああっ!!」
「くは…」
歓びを上げる妻と、限界の近そうな夫。
二人は更に更にお互いを求めあい、いつしか絶頂に達した。
「なあ、」と伊右衛門は自分の横に寝転ぶ妻に声を掛けた。
「なんです?」
京都弁の訛り。幸せに満ちた声で彼女は答えた。
「他にないんか?」
「なにがです?」
ふと考えてみて、思い当たる節が合った。彼女が思うにあのワガママのことであろう。
「じゃあ、後もう一つだけ、ええ?」
すっと伊右衛門の胸に抱きつくと、さっきお願いする時とは打って変わって、
幸せそうな声と顔と、満面の笑顔で言った。
「私のこと、ずっと愛しとって下さい」
最後の最後で恥ずかしくなって省略してしまいました。
中途半端ですみません。
次、何かCMモノで思い付いたらまた書いてみようかと思います。
もし投下したら、よろしくお願いします - 18 :名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 07:02:14 ID:Du67m248
- お、伊右衛門エロ最終章キテター!
GJです。次回作も楽しみにしてますよ - 19 :名無しさん@ピンキー :2006/11/03(金) 14:08:34 ID:cve0nbEA
- GJ!!!!!風情ありますなぁ・・・!!
- 22 :名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 19:02:46 ID:5EJCH6sD
- リクエストいいですか?
少し前だけど、ミスドのCMで相武紗希が玉木宏の家に 引越しの挨拶に
ドーナツを持っていくCM.
あのあと、相武が玉木を気になりだして・・・。
26 :6:2006/11/09(木) 23:37:15 ID:7XXVVvLs- >>22 いいですね!
書いてみようと思いますが、今は生憎忙しくあまり時間が無いので、
遅くなると思います。 良ければ待ってて下さい。
来れない間でも、誰か神来ないのかな~。 - 29 :6:2006/11/12(日) 18:42:50 ID:ct6OBxwR
- なんだろう。なんだろう。
幾度と頭を捻ったが、答えはいっこうに出て来る様子が無い。
もう一度、疑問を心のなかで唱えた。
なんで、あの人の前だと上手く喋れないのだろう。
「じゃあ、行って来ます!ちょっと待ってて下さいね。」
そう言って私はおばあちゃん達の御要望、ミスドのドーナッツを買う為に歩き出した。
大人数いる為、彼女達は何が好きなのか心の中で復唱しながらお店に向った。
「えっとあの、ポンデリングと…」
大量に注文をする私をニコニコと店員さんは見ている。
少し恥ずかしく思いながらも、全ての注文を言い終えると、
私はすぐに心の中で確認をする。
ok、全部ちゃんと頼んだ!
量のせいで、いつもより詰めるのに時間が掛かっている。
ちょっと高い代金を払って六つも七つもある、ドーナッツの入った長細い家型の箱を持つと、
両手が塞がってしまった。
今日はハンドバックでなかったことに少し安堵すると、そそくさとお店を後にした。
きた道をゆっくりと戻っていく。
丁度、野球少年の声と、ボールを打つバッドの音がする河原近くの坂道で、
彼に逢ってしまった。
「あっ」
思わず声を上げてしまう。私は多少感じる気まずい空気に視線を下に向けた。
「それ…」
彼がそう言って買って来たばかりのドーナッツの詰まった箱を指しているのを見て、少し恥ずかしくなった。彼は何も言っては居ないのに、
私は突っ走って勝手に言い訳をした。
「あの、これ私1人で食べる訳じゃなくて…友達と…」
それを見て、彼はクスッと笑みを洩らした。思わずカッとなって、声を上げた。
「本当です!あの…じゃ、じゃあ!」
私はいてもたっても居られなくなって、ドーナッツの箱を抱え思わず駆け出した。
後ろで彼が笑っているのが分る。
恥ずかしさをどうにか押し込めながら、私は彼が見えなくなる所まで走った。
「はあ、はあ…」
立ったままどうにかして息を整えた後、私はドーナッツの無事を確認した。
「よかった~」
安全を確認すると、思わず安堵の声が出てしまった。
私はそのまま、またゆっくりと歩き始める。
後方で、ホームランを繰り出した様な、歯切れのいいバッドの音が響いていた。
ミスドのCM、はっきり憶えてないんで朧げですが、こんなんですよね?
セリフ間違ってたらすみません。
なんかエロに入れなさそうです、この二人。
キス止まりでもokですか? - 30 :名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 20:28:52 ID:KwFlXKC8
- 細かいようだけど、「バット」ね。
- 32 :6:2006/11/13(月) 19:39:09 ID:gnx9vF5T
- 「ただいま~。」
パチと明かりを付けて、私は一息吐いた。
あの後、ドーナッツをつまみながら延々と話し込んでいたので、少し喉が痛い。
元気なおばあちゃん達で、とても楽しかったのだけれど。
私は余ったドーナッツの箱をテーブルの上に置くと、
ハンガーをクローゼットから取り出して、上着を掛けた。
ゆっくりと伸びをして、ベッドの上に座る。
すると、玄関からチャイムが聞こえて来た。誰だろ。
そんなことを思いながらはーい!と返事をすると、鍵を開け、ドアを開いた。
「…あっ」
「どうも。」
ソコには、お隣の彼が立っていた。
私はまた何故か口下手になってしまっている。何を話せばいいのか、一向に思い付かない。
「あのさ、ドーナッツ余ってる?」
突然切り出した彼に驚きながらも、私は何故か彼を部屋に入れていた。
「…どうぞ。」
咄嗟に逃げ込んだキッチンで私は暖かいダージリンティーを煎れた。
青いマグカップの方を彼に渡すと、彼は無表情に眺めながらマグカップを受け取った。
「あ、あの…ドーナッツ余ってますけど、要るんですか?だったらあげますけど…。」
本題に話を移し、速く帰ってもらおうとしての行動。
でも、彼は曖昧な返事をして頭を掻いた。
「…?」
変な彼に思わず首を傾げていると、いつの間にか顔を背けた彼から声が聞こえた。
「あのさ、友達って…男?」
私はキョトンとして、首を振った。普通じゃない、小さな声で答える。
「お、おばあちゃん達」
すると、彼は少し俯いて焦った様に視線を他へ向けた。
私は、訳が分らず彼に問いかける。
「あの、どう言うことですか?」
「いや、あの…。気になって…」
「何で気になるんですか」
私は訳の分らない彼の言葉に、もう一度問い掛けた。
彼にしては少し焦りの様なものを見せつつも答えた。
「好きだから、」言葉を続けようとする彼を遮って、私は大きな声を出した。
「かっ、からかわないで下さい!」
「いや、からかってないよ。僕は、君が好きだ。」
思わず言葉に詰まって、私は下を向いた。 - 34 :6:2006/11/14(火) 18:36:10 ID:ci/8lC8b
- 私にとって嫌な空気が、沈黙と共に訪れた。
思わず視線を更に落とす。
内心、心臓がどうにかイカレてしまったのではないかと思う程早く運動を続けていて、とてもじゃないけど、彼の顔を見れる状態じゃなかった。
…本音を言えば、"見たくなかった"なのだけれど。
「!?」
急に肩に置かれた手に、思わず横に座る彼の方を見た。
それがいけなかったのか、バッタリと彼の視線と私の視線が出会ってしまう。
「あ、あの…?」
そろそろと視線を外しながら私は言った。
と言っても、本当に小さな声しか出てなかったと思う。
こう言ったら変かも知れないけれど、彼は少しの揺るぎもなく、
私を見つめたまま動こうとはしない。
私は視線を外したまま、もう一度声を掛けてみようと口を開いた。
その瞬間、彼はゴメンと洩らすと、私に食らい付く様に唇を合わせて来た。
「ん!?」
驚きで目を見開いた。既に彼は私の顔を自分の方に向かせ、
単なる口付けという行為から離れようとしていた。
予想通り、彼は私の口内に舌を侵入させて来た。アッと言う間の出来事で、
抵抗もろくにしないまま私の舌は、彼の舌に捕われていた。
「んふ…っ」
私の喉の奥に溜まっていく二酸化炭素が、ディープキスによって出来た口の隙間から洩れる。その声の、あまりの厭らしさに私は軽く眉を寄せた。
ぎゅ、と肩を抱かれてしまう。 もう、逃げることは出来そうになかった。
今はいつだろう。
もう頭も思考回路もとろとろに蕩けてしまった私には、何分たったとか色々なことが分らない状態だったけれど、でも二つくらい理解ってる事がある。
一つは、彼とキスをしてしまったこと。
もう一つは、 私も満更ではなかった、と言うこと。
さっきより落ち着いた自分の鼓動を聞きながら、私は静かに目を閉じた。
誤字脱字あったら、脳内補正お願いします…
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